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「北朝鮮の脅威」と集団的自衛権

この本に関するお問い合わせ・感想

著者	梅田　正己著
ジャンル	社会 > 軍事
出版年月日	2007/09/10
ISBN	9784874983911
判型・ページ数	4-6・192ページ
定価	本体1,300円＋税
在庫	在庫あり

この本の内容

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「北朝鮮の脅威」は本当に存在するのか？「集団的自衛権」って、いったい何なのか？現代日本を徘徊する“妖怪”の正体を明らかにする！
去年の夏、北朝鮮はミサイルを連続発射し、秋には核実験をやった。大騒ぎになった。ところが今年２月には、事態は一転、６カ国協議はみごと「合意」に達した。米朝対話は進み、今月末には南北首脳会談も行われる。だが日本では、集団的自衛権を行使して、アメリカに向かう「北朝鮮のミサイル」を撃ち落とせるかどうか、などと議論している！事実にもとづき、マスコミで振りまかれるウソとゴマカシの煙幕を一掃する快著！

はじめに──日本の「安全保障環境」は本当に悪化しているのか？

Ⅰ　北朝鮮はなぜミサイルを発射し、核実験を強行したのか
北朝鮮のミサイル発射と核実験の衝撃
機敏かつ的確に対応した関係国の首脳たち
危機回避から六カ国協議の再開へ
置き去りにされた“最も重要な問い”
韓国も、小泉前首相も、求めていた米朝の直接対話
Ⅱ　北朝鮮はなぜ米国との直接対話を求めたのか
分断された国土と民族
朝鮮全土を焼きつくした朝鮮戦争
朝鮮戦争は米国の戦争でもあった
米朝は今も“潜在的戦争状態”にある
米国との直接対話を求めた最後の賭け
Ⅲ　米朝ベルリン会談から北京六カ国「合意文書」へ
「朝鮮戦争の終結」を言い出したブッシュ大統領
イラク戦争の失敗による国防長官の更迭
中間選挙での共和党の敗北と残された選択
再開した六カ国協議、外見は頓挫したかに見えたが
ベルリンでの米朝代表会談
六カ国協議の“歴史的”合意文書
最後の障壁となった金融制裁解除問題
Ⅳ　「北朝鮮の脅威」と自衛隊の戦略転換
置き去りにされたもう一つの重要な〈問い〉
初めて脅威（仮想敵）に設定された北朝鮮
“テポドンの脅威”で始まった日本のミサイル防衛
「不審船」事件から始まった「対ゲリラ戦略」
「北朝鮮の脅威」から作られた自衛隊の二大戦略目標
特殊部隊化へと急傾斜する陸上自衛隊
旅団規模の特殊部隊「中央即応集団」の新設
Ⅴ　集団的自衛権とは何か
国連憲章で初めて登場した「集団的自衛権」
国連憲章の中での「集団的自衛権」の位置
国連憲章に定められた「集団安全保障」の仕組み
「集団的自衛権」条項は限定つきの付属条項
「保有しているが行使できない」日本の集団的自衛権
法律学の常識から逸脱した安倍首相の集団的自衛権論
Ⅵ　９条２項から生まれた「武力行使抑制の法体系」
自衛隊は「自衛のための必要最小限度の実力」
「自衛権発動の三要件」と「海外派兵」
自衛隊法に明記された「武力行使の抑制」
周辺事態法での活動範囲は「戦闘行為」のない後方地域
テロ特措法とイラク特措法での「戦闘行為」からの避難
警察官職務執行法にならった武器使用の規定
ＰＫＯ法と周辺事態法での「武器使用の制限」
テロ特措法、イラク特措法にも同じ「武器使用制限」
「武力行使抑制の法体系」
Ⅶ　「集団的自衛権」行使の「四類型」を検討する
初めから結論ありきの「有識者懇談会」
軍事的非常識と政治的非常識
自衛隊法違反＝憲法違反の「武力行使」
日米安保条約をも踏み外す公海上での米艦援護の武力行使
「武器使用制限」の撤廃をめざす設問
法律の禁止事項「武器・弾薬の提供」を再検討させる意味
「武力行使抑制の法体系」への真正面からの挑戦
またも使われた政治的フィクション「北朝鮮の脅威」
《資料》合意文書「初期段階の措置」《資料》日朝平壌宣言（二〇〇二・九・一七）あとがき