アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
増補版 プーチン政権の闇
チェチェンからウクライナまで
2022年2月24日、ロシアがウクライナを軍事侵攻。
空爆・砲撃による被害、情報戦下の報道の現状は極限に達し、
ウクライナ市民の犠牲に胸が締めつけられる。
プーチン大統領はなぜこうした凶行に突き進むのか?
その答えは権力を掌握した1998年8月から2022年2月のウクライナ侵攻までは一直線につながっている。
プーチンの権力の源泉であるチェチェン戦争とそれに関連するテロや暗殺で権力基盤を築き、徹底的に
邪魔者は排除してきた。
本書はチェチェン戦争から始まるプーチンの暴走、クリミア半島併合のNATO牽制、そしてロシア・ウクライナ戦争で世界は何を考えなければいけないのかを新たに加筆しました。
チェチェンやロシア情勢に詳しいジャーナリストが改めてプーチン政権の闇を抉ります!
人間が消えていく
死を賭して報道したチェチェンとは何か
ポリトコフスカヤ記者が書いた511本の記事
モスクワ劇場占拠事件で交渉役
死者330人の学校人質事件
毒殺未遂事件の真相
モスクワ劇場占拠事件の交渉の中身とは
犯人グループとの交渉を潰された
数百年の侵略の歴史
21世紀とは思えないロシア軍の蛮行
私も逮捕され息子の写真を見せられて尋問
強姦殺人のロシア軍大佐が復権
ロシア全土で繰り広げられるチェチェン人弾圧
国際機関が虐殺証拠隠滅
犯人のうち一人は学校の生徒だった
「反テロ戦争」という大ウソ
ソビエト帝国の復興
暗殺される直前に書いた未完の原稿
あるチェチェン人への拷問
ポリトコフスカヤ記者が入手したビデオテープ
Ⅱ章 邪魔者は消せ 元KGB将校暗殺事件
チェチェン戦争はFSBのテロそのもの
1999年9月の連続爆弾テロ
リャザン事件 三人の不審者と幻のアパート爆破未遂
爆弾テロ遺族「あれはチェチェン人たちの仕業とは思わない」
学校人質事件もロシア特務機関が関与か?
犯人を指揮したのはスラブ系の人物
共通する証言は「スラブ系の外貌 金髪 訛りのないロシア語」
犯人はオセチア語を話していた
特殊部隊突入時にゲリラは体育館にいなかった
当局筋でさえロシア将校の関与を指摘
「アンナを殺したのはプーチンだ!」
Ⅲ章 暗殺大国ロシア 要人の暗殺
ロシアの自由を後退させたチェチェン戦争
民主勢力と言論の自由に「復讐」
ソ連・ロシアの特務機関の仕事は?
民主改革派の下院議員ユシェンコフの暗殺
マフィアと特務機関の関係をあらわす暗殺
「ノーヴァヤ・ガゼータ」紙、副編集長の毒殺
死刑執行停止中の見せしめ処刑
海外で暗殺活動再開
歴代チェチェン指導者は軒並み殺害
Ⅳ章 ジャーナリストは敵である
報道の自由度、ロシアは世界147位
チェチェンで殺された女性記者
殺害された記者のリスト
剣の上を歩くジャーナリスト
専制政治と民主制の中間にあるメディア状況
最後の砦、インターネットも危うい
「ノーヴァヤ・ガゼータ」紙編集長の嘆き
Ⅴ章 国際NGOの八割を「非合法化」
NGO弾圧法の威力
ロシア・チェチェン友好協会 事務所閉鎖と罰金刑
「密告法」復活で警察国家へ逆戻り
モスクワとサンクトペテルブルクで反政府デモを粉砕
〝プーチン・ユーゲント〟の暗躍と街頭行動
ネット右翼が少数民族へ爆弾テロ
国外で裁かれる暗殺大国ロシア
平和行進で知り合ったズーラ
強制収容所へ
Ⅵ章 ロシアの矛先は西へ向かう
その後の暗殺遂行
東欧の西側接近
ウクライナの30年(核廃棄→オレンジ革命→マイダン革命→クリミア併合)
Ⅶ章 チェチェンからウクライナへ
ウクライナ戦争の初期段階の事実
プーチン暴走の起点はチェチェン戦争
ウクライナ戦争で世界が考えなければならないこと
我々は何を基準にどこへ向かえばいいのか