アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
危機の時代と教師のしごと
子ども理解・授業づくり・教師の生き方
コロナ禍でさらに困難な時代を生きる子どもたちの悲鳴と生きづらさに寄り添いながら悩み、葛藤し未来を生みだしていく教育の真実がある。教師が〝本物教師〟になっていく真の姿がここにある!
私たちの前には、いま深い闇がある。5年、10年先の未来が見えない。コロナウィルスの問題や核戦争に対する不安、気候変動による災害や環境問題も待ったなしに迫っている。子どもたちも「未来」から不安や見えない危機が忍び込み、希望が見えにくくなっている。
この危機の時代に何が教育や教師に求められているのか。
現在、「情報器機」を利用した「個別最適化された学び」「協働的な学び」が文科省から提案され具体化が始まっている。その子に相応しい学習の学びが達成されていくという理由だ。果たしてそれは子どもの心の琴線に触れるような、そして子どもと教師の心を熱く揺るがすような教育が生まれるのだろうか。
著者は、いまを生きる教師こそ、安易に何かに委ねることやマニュアルにたよったりせず、試行錯誤を重ね子どもの抱えるものや思いに共感しながら時代を切り拓いて欲しいと説く。
1 教師のしごと 命を守り、命を育む
2 教師のしごとは「奇跡」の連続
Ⅱ章 子どもを理解するとは
1 教育実践において子どもを理解するとは
2 教師の「いま」と教育実践
3 今日の教師にとっての子ども理解の問題
4 子ども期を夢中に生きること、人生を肯定し憧れを刻むこと
Ⅲ章 授業と子ども
1 授業に流れる時間と質を問う
2 子どもが授業の中で夢中を生きるとき
3 聴く、聴き合う授業で広がる子どもの世界
4 学びとつながり合うもうひとつの世界
Ⅳ章 扉の向こうは子どもの時間