アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
地域を生きる子どもと教師
「川の学び」がひらいた生き方と生活世界
今、学校は過剰に忙しくなっている。教育内容も画一化が進行している。
企業に喜ばれるスキルを身に付けるという経済の視点が、強く学校教育に降りかかっている。
そんなときこそ、地域に出ることで、学校を見直し、授業を見直すことができた。
生きた現実を地域から学ぶ。
近所の川であったり、畑の野菜であったり、商店街のなかで息づくモノ・人と交わることで自分の中に眠っていたものを呼び起こす、生きる知識を得る授業実践。
学校が息苦しくなっている今、ぜひお読みいただきたい一冊!
1.川の学び(序)―子ども参加が私の実践を変える
(1)授業づくりの転機
(2)体感していることを授業に結び付ける
(3)ディベート「今と昔はどっちがいい?」から
(4)この地域は、昔と比べて自然破壊がすすんでいるか?
(5)山の木調べ
(6)再ディベート「広葉樹林VS 杉山」
(7)おわりに
2部 子どもの夢をのせた学びの始まり
1.われら2の1やさい探偵団
(1)「キレる」子、いっぱい
(2)やさい探偵団発足まで
(3)探偵団活動始まる
(4)探偵団―その後
(5)探偵団―まっこへの苦情
(6)探偵団から学級へのメッセージ
(7)畑の何が低学年の子を魅了するのか
2.子どもたちってどんな学びを求めているの─たまごから見える世界―
(1)目が離せない学級
(2)たー君からの出発
(3)じゅんにこうた、そしてたー君をつなぐものは
(4)たまご比べ
(5)3つの飼い方比較
(6)ヒヨコを飼う障壁―見事こえられるか
(7)麻生さんAさん、だいじょうぶ?
(8)その後
3部 地域、川と語り合い続ける子どもたち
1.川の学び(1)─川との語らい─
(1)変わりゆく地域と子ども
(2)投げ石
(3)放課後の変化
(4)私の授業構想
(5)昔の川と魚たち
(6)魚はなぜ少なくなった?
(7)なぜコンクリート護岸なのか
(8)川救出大作戦会議に向けて
(9)その後
2.川の学び(1)から10年―卒業生の言葉
(1)はじめに
(2)えみからの手紙
(3)けいしからの手紙
(4)カズ君との対話
4部 失われた関係と学びを取り返す
1.緊張した女子の関係をひらく対話
(1)4人グループへの接近
(2)夢は架け橋
(3)リカへの接近
(4)友達探しへの旅
2.川の学び(2)─飛ばない鳥たち
(1)キャピキャピ少女とパーフェクト少女
(2)学びの見通し 学習の見通し
(3)ディベートを通して川を深く知る
(4)私の知らない私とあなた
(5)教師の介入 それから
5部 荒れ地を耕し種をまく
1.荒くれどもと学びを創る
(1)荒くれどもに対する学びの方針
(2)いっぱいつくりたい! いっぱい食いたい!
(3)トマトハウス
(4)畑でパクリ!
(5)事件
(6)テーマのある学習へと
2.あたり前の生活をつくる
(1)はじめに
(2)「野菜をつくらないか」からの発信
(3)いよいよ畑づくり
(4)マルチはりと定植その後
(5)アクシデントが子どもを変える
(6)まとめ
(7)このあと
1.中野実践の位置 竹内常一
2.解説 山田 綾