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キューバ

超大国を屈服させたラテンの魂

この本に関するお問い合わせ・感想

アメリカによる経済封鎖にも繰り返された武力による破壊工作にも屈しなかった「カリブの赤い星」と呼ばれたキューバの姿に迫る！

著者	伊藤　千尋著
ジャンル	社会 > 各国事情
出版年月日	2016/01/07
ISBN	9784874985861
判型・ページ数	4-6・208ページ
定価	本体1,500円＋税
在庫	在庫あり

この本の内容

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半世紀以上にわたって敵対関係にあったキューバと米国は、ついに今年(2015)、国交を回復した。米国は武力と経済制裁でキューバをつぶそうとしたが、キューバは屈服しなかった。
中南米の国々から反発されて孤立したのは米国の方だった。

カストロやゲバラが活躍して、キューバ革命が成功したのは1959年。

革命から半世紀余を経て、いま、新たな国づくりを迫られてもいるキューバ。

陽気なラテン主義のもと、「カリブの赤い星」は、試行錯誤を繰り返してきた。その試行錯誤の歴史とこれからのキューバを、キューバとの付き合い40年を超すジャーナリストが描く。

◆――もくじ

　はじめに

序章　キューバと私たち
　　　　＊日本を舞台に核戦争の危機
　　　　＊抵抗の勝利

Ⅰ章　キューバを取り巻く新しい世界
　　１国交回復の衝撃
　　　　＊失敗した孤立政策
　　　　＊米国によるキューバへの干渉
　　　　＊急速な正常化
　　２米国はなぜ国交回復に踏み切ったのか
　　　■米国の内部事情
　　　　＊制裁しながら貿易
　　　　＊オバマの地元
　　　　＊リトル・ハバナ
　　　　＊反革命武装組織
　　　　＊武力侵攻から和平へ
　　　　＊世論の変化
　　　■米州の形成逆転
　　　　＊ベネズエラのチャベス
　　　　＊反米政権ラッシュ
　　　　＊左翼ゲリラが選挙で大統領に
　　　　＊新自由主義への反発
　　　　＊蜂起したメキシコのゲリラ
　　　　＊米国に対抗する経済同盟
　　　　＊キューバの孤立から米国の孤立へ

Ⅱ章　キューバの水戸黄門カストロ
　　　　＊50年後の演説
　　　　＊大義を持った反逆者
　　　　＊26歳で武装蜂起
　　　　＊歴史は私に無罪を宣告するだろう
　　　　＊半世紀を超す闘い
　　　　＊４ミリ伸びた爪
　　　　＊孤独な革命家
　　　　＊軍服の背の白い手形
　　　　＊キューバの水戸黄門
　　　　＊６３８回の暗殺計画

Ⅲ章　理想を追い求めたゲバラ
　　　　＊柔らかきゲバラの手
　　　　＊永遠なる勝利の日まで
　　　　＊ペルー人マルクス主義者と結婚
　　　　＊「おばあちゃん」でキューバ侵攻
　　　　＊ずさんで陽気な革命
　　　　＊軍資金を運んだ女子学生
　　　　＊勝利のあとの愛の告白
　　　　＊怒りの広島
　　　　＊新しい人間を目指して
　　　　＊世界革命へ
　　　　＊アフリカ、さらに南米へ
　　　　＊止められるのは死だけ
　　　　＊苦悩の『ゲバラ日記』
　　　　＊理想に生き、理想に死んだ

Ⅳ章　アメリカの干渉
　　　　＊米軍グアンタナモ基地へ
　　　　＊米軍との最前線
　　　　＊砂糖の島
　　　　＊手のひらを返したアメリカ
　　　　＊アメリカの「植民地」に
　　　　＊スペイン内戦の影響
　　　　＊ヘミングウェイとカストロ
　　　　＊冷ややかな目
　　　　＊アメリカとの対立
　　　　＊ＣＩＡの陰謀
　　　　＊反革命軍を撃退

Ⅴ章　理想から現実へ―１９６０年代～70年代
　　　　＊ミサイル危機
　　　　＊理想主義を求めて
　　　　＊キューバでサトウキビ刈り
　　　　＊陽気なラテン社会主義
　　　　＊革命三世代
　　　　＊座頭市、キューバ野球
　　　　＊キューバ流民主主義

Ⅵ章　特派員として見たキューバ―１９８０年代～今日まで
　　　　＊理想と現実
　　　　＊息詰まるソ連型社会主義
　　　　＊堂々と政府批判
　　　　＊一石三鳥の工夫
　　　　＊絶頂から堕落へ
　　　　＊キューバは降伏しない
　　　　＊したたかさと工夫
　　　　＊危機に陥った平等社会
　　　　＊カーター元大統領訪問の効果
　　　　＊反政府派の人々
　　　　＊検閲なしで出版も
　　　　＊フィデルからラウルへ

終章　ともに未来へ
　　　　＊なぜ米国は侵攻できなかったか
　　　　＊キューバはどこへ行くのか
　　　　＊未来への指標―経済・医療
　　　　＊未来への指標―教育・若者
　　　　＊持続可能な社会主義
　　　　＊社会主義から社会正義へ

　あとがき