アジア新風土記(98)フィリピン前大統領の「罪」 - 2025.03.31
新版 セミパラチンスク
草原の民・核の爪痕
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6本足の子牛、ダウン症や水頭症、さまざまな奇形と病気を抱えた子どもたち・・・。
放射能の見えない恐怖と情報隠し。いまも国策被害が続いている―
色もにおいもない放射能が、人間に何をもたらすのかを知る森住カメラマンは、福島原発事故の被災者を前に核被害の実相を伝えるかべきか思い悩む。
そんなとき、音楽家・坂本龍一さんの「今、積極的に写真を見せていくことが必要では
ないでしょうか」などの言葉に背を押され、“人類は核と共存できない”の強い思いから、全面改訂の新版に再編集。
自らの被曝の危険を押して、東日本大震災後のフクシマ取材も進める報道するカメラマンの、渾身のフォトレポートです。
いまこそ、直視してほしい一冊!
◆新版 刊行にあたって 4
◆カザフスタン共和国 8
「ベーリックくんとの出会い 98
「はじめてのカイナール村 100
「ハエが飛び交う病室 102
「機密に覆われたチャガン空軍基地 104
「スパイごっこ 105
「地下核実験場と「原子の湖」 107
「ガラス瓶の中の胎児たち 110
「テ第四診療所の四万を超えるカルテ 112
「厳重監視地域の村 113
「四年ぶりのドロン村 115
「カイナール病院のアキンバイ院長 118
「エレオガゼさんの怒り 120
「水爆実験で消えた村 121
「草原の結婚式 125
「お産と停電の話 128
「写真家と科学者 132
「核実験は祖国に対する核戦争だった 134
*あとがき 135
《コラム》「核秘密都市クルチャトフと爆心地 20
《コラム》「たった一人の生き残り 40
《コラム》「アキンバイさんのこと 65
《コラム》「ネバダ・セミパラチンスク運動 81
《コラム》「六本足の子牛 91
森住 卓(もりずみ たかし)
フォトジャーナリスト。1951 年神奈川県に生まれる。日本写真家協会(JPS)、日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。
1988 年、共著『ドキュメント三宅島』(大月書店)で日本ジャーナリスト会議奨励賞を受賞。94 年、世界の核実験場の被曝者を取材開始。『旧ソ連セミパラチンスク核実験場の村:被曝者のさけび』(自費出版)で被曝者の薬代支援。96 年、セミパラチンスクの写真で公募展「視点賞」受賞。99 年、『セミパラチンスク 草原の民・核汚染の50 年』(高文研)で週刊現代「ドキュメント写真大賞」、第5回平和協同ジャーナリスト基金賞奨励賞、日本ジャーナリスト会議特別賞(2000 年)を受賞。個展「被曝者のさけび――旧ソ連セミパラチンスク核実験場の村」開催。2000 年、「民族の嘆き――コソボ1999」で「視点」奨励賞。02 年、『イラク 湾岸戦争の子どもたち』(高文研)。03 年、共著『イラクからの報告』(小学館)、共著『私たちはいま、イラクにいます』(講談社)、『核に蝕まれる地球』(岩波書店)。05 年、『イラク 占領と核汚染』(高文研)。07 年、「20年目のチェルノブイリ」で「視点」奨励賞。09 年、『沖縄戦「集団自決」を生きる』(高文研)、『核汚染の地球』全3巻(新日本出版社)。11年、JVJA写真集『3・11メルトダウン』(凱風社)、『新版セミパラチンスク』(高文研)。12年『福島第一原発 風下の村』(扶桑社)。