アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
戦争依存症国家アメリカと日本
アフガニスタンに大部隊を派遣しているアメリカは、第2次世界大戦後の「超大国」として戦争を繰り返してきました。
その軍事費は、現在では国家予算の20%超、全世界で使われている軍事費の実に43%を占めます。
何がアメリカを戦争へと駆り立てるのか?
そのアメリカと「同盟」関係にある日本はどこへ行こうとしているのか?
日本の主要メディアが伝えない覇権国家アメリカの実態を、かつてAP通信社やニューズウイークの記者として報道の第一線で働き、その後大学の研究者として、米国を見つめつづけてきた著者が伝えます。
経済危機の中での「予算教書」
国家歳出の4分の1近くを占める軍事費
軍事費の膨張を批判するメディア
「戦争はあなたを貧しくする法」
駐沖海兵隊は第二次大戦の〝遺物〟
一〇年間で九六〇〇億ドル(80兆円以上)節約する提言
「なぜ軍事費を削減するべきか」
「いくらあれば足りるんだ」
国防長官も軍需産業に支えられた軍事予算の削減を支持
軍事費膨張に反対する声はなぜ高まるのか
「貧困大国」の深まる危機状況
戦争と軍事予算に反対する退役軍人会
Ⅱ 軍事超大国の実態
世界の軍事費の四三%は米国
世界の軍事費増の主役は米国
史上最高に達した米国の軍事費
二〇一一年度国防予算の内訳
こんな巨額の軍事費が何で必要なのか?
世界に展開する米軍
地球の半分を担当する太平洋統合軍
米軍海外配備の最大はドイツと日本
「核のない世界」は来るのか
拡大する軍需産業と兵器輸出
「対テロ戦争」と「ブッシュ・ドクトリン」
進行する米軍トランスフォメーション(変革)
日本における米軍トランスフォメーション
Ⅲ 米国政府の代弁者たちと大メディア
日本の主要メディアに登場する米国「知日派」
在日米軍基地の現状維持に固執する米軍高官たち
「日米安保で飯を食べている人々」
反米ナショナリズムは「不健全なナショナリズム」
米国に「洗脳」された日本のジャーナリストたち
大新聞は軒並み「日米同盟」重視
NHK解説委員は米国政府の代弁者?
広がる一方の本土と沖縄の「温度差」
沖縄県民大会を伝えた外国メディア
北米の市民団体「沖縄ネットワーク」の活動
Ⅳ 在沖海兵隊は本当に「抑止力」なのか
沖縄戦とともに始まった米軍の基地建設
海兵隊が在沖米軍の中核となるまで
在沖海兵隊の構成
なぜ沖縄に一万数千人も?
海兵隊「抑止力」のフィクション
沖縄に海兵隊は不要
「世界一危険な」普天間基地
米国内ならとっくに閉鎖
世界中で進行する米軍基地の閉鎖・撤退
Ⅴ 在沖海兵隊グアム移転 その戦略的背景と現状
出発進行した米軍のグアム統合計画
普天間問題の最大の盲点
米軍の新たな「基地配置戦略」から生み出されたグアム統合計画
米軍再編「ロードマップ」を点検すると
「歓迎されないところに部隊は配置しない」(ラムズフェルド国防長官)
グアムはこうして選定された
在沖海兵隊のグアム移駐計画
着々と進む日米両政府のグアム移転予算措置
基地工事と海兵隊移転の遅れをめぐって
日本への増額要求とメディアの報道
あとがき