アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
小さな大学の大きな挑戦
沖縄大学50年の軌跡
沖縄復帰の際の廃校の危機を乗り越えて、独自の教育実践を展開。今や経営も「超優良」の評価を得る一大学の歩み。
著者 | 沖縄大学五〇年史編集員会 編 |
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ジャンル | 教育書 > 教育 |
出版年月日 | 2008/06/10 |
ISBN | 9784874984031 |
判型・ページ数 | 4-6・232ページ |
定価 | 本体1,600円+税 |
在庫 | 在庫あり |
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1958年、沖縄初の私立大学として誕生、初期には創立者の大学私物化に対する民主化闘争に明け暮れ、ついには教授会による「自主管理」となり、その後、沖縄の日本「復帰」に際しては、大学設置基準の機械的適用に反対、教授たちによる文部省前の座り込みで「存続」をかちとり、以後は「地域に根ざし、地域と共に」を合い言葉に、ユニークな教育実践を積み重ね、経営面でも今や「A1」(超優良)の評価を得るに至った。沖縄大学――模索と挑戦の50年!
追悼と謝辞:新崎盛暉さんを偲んで
ゼロからの出発
「米留」「日留」制度と琉大事件
高まる進学意欲の受け皿として
学園の民主化と生き残りをかけて
独自の教育実践を積み重ねて
Ⅰ 沖縄初の私立大学
1 沖縄初の私立大学の開学
嘉数学園の設立
設立当初の沖縄高校
短大開学の頃
一九六〇年当時の学生生活
2 四年制沖縄大学の誕生
初の私立四年制大学
創立時の沖大
Ⅱ 学園民主化の嵐の中で
1 初期の民主化闘争
沖大教職員労組の結成とスト
労使対立への学生の視点
沖大教職労スト権確立と三大要求スト
初めての学長選挙
2 「学園分離」をめぐる対立と紛争
「学園民主化の為の四氏退陣要求書」
家政科再開問題
復帰運動の高まりを反映
嘉数学園からの分離へ、教授会と学生会の共闘
分離協約
全学共闘会議のバリケード封鎖
3 「自主管理」の日々
対立激化
自主管理での授業再開と卒業・入学式
理事会の実力行使と全学協の対抗手段
民主化運動の《決着》
Ⅲ 大学存続への道のり
1 「復帰」に伴う私立大学統合問題と存続問題
「大学設置基準」のカベ
大浜私案の提案と当事者の反応
沖大独自案の模索
大浜私案の承認
統合反対の表面化
「沖縄大学存続声明」
2 廃校は認めない
存続闘争の始まり
政令改正裁判闘争
文部省前の座り込み
沖大存続闘争の本質
急転、大学設置認可申請へ
Ⅳ 地域に根ざす大学をめざして
1 「大学存続」は果たしたものの
七三年入学生の「身分保障」問題
大学移転問題
土壇場での〝身売り〟回避
新生沖縄大学の出発
大学理念の確立
外科手術を終えて安良城退陣
仲原遺跡を発見した学生たち
2 新しい教育実践の全面展開
入試改革から始まる大学教育改革
地域に根ざすカリキュラム
全国で初の他大学との単位互換制度
県外にも広がった学生の出身地
離島僻地・マイノリティー推薦入学
時代を切り拓く土曜教養講座
大学を地域へ──琉球弧縦断移動市民大学
沖縄で、沖縄を学ぶ──沖縄セミナー
就職率トップの沖縄大学
3 「マッチ箱三つの大学」からの脱皮と飛躍
入学生の増加と一号館の建設
二号館の建設と地域研究所の発足
自主管理体制が可能にした大学再建
高校分離と学園名称問題
Ⅴ 今も続く模索と挑戦
1 魅力ある学部・学科づくりをめざして
改編を迫られた背景
法学と経済学を統合した法経学部の新設
人文学部の設置と学生定員の一挙拡大
一部(昼間)、二部(夜間)統合とこども文化学科の設置
一・二部統合後の法経学科と福祉文化学科
大学院現代沖縄研究科の開設
2 地域の教育ニーズに応えるために
自己点検・評価にとりくむ
中長期経営計画の策定
相互評価・認証評価の申請
3 「地域共創」に向かって
那覇市と協働のまちづくり
エコキャンパスからエコシティへ
駐車場問題と脱クルマ社会宣言
沖縄島南部全域に広がる協働のまちづくり
小・中・高校生への研究支援
「泡盛講座」と「お菓子講座」
4 学生が主役の大学づくりへ
〝大学全入時代〟を迎えて
新入生オリエンテーション
問題発見演習とアドバイザー制度
学生による授業評価アンケート
討論集会「沖縄大学は私が変える!」
芸能、語学、スポーツ等ではばたく
就職指導からキャリア形成支援へ
学生の卒業時満足度調査
5 大学教育改革の四つのプログラム
文科省の大学教育改革支援プログラム
ノートテイクから広がる大学づくり
美ら沖縄・環境まちづくりリーダー育成事業
菓子等食品ビジネスプランナー養成プログラム
学びあい・支えあいの地域教育の拠点の創成
〈年表〉沖縄大学五〇年の歩み