アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
新版 知らずに食べていませんか? ネオニコチノイド
90年代初頭、世界各地でミツバチ大量死が起き、その原因としてネオニコチノイド農薬が挙げられ、EUをはじめとして世界各国は脱ネオニコチノイドを進めました。一方日本は規制を緩和しこれまで以上に積極的に販売する環境を整備しました。
政府が販売、散布を勧める一方で、ネオニコチノイド系農薬の研究も進み、マウス実験で生殖機能や行動に影響を与えていることが報告されています。新生児の尿からこの農薬が検出され、発達途上の脳への悪影響が懸念されています。人へは無害と喧伝されてきたこのネオニコチノイド系農薬は今後日本の生態系、食料事情や健康状態に大きなポイントとなると推測されています。毎日口にするお米や野菜について知っておきたい農薬のこと。
初版から10年、改訂版から5年。日本の農業政策の遅れ、生態系の崩壊、世界各国の新しい取り組みを新たに加え新版にしました。オールカラー。
1 ミツバチに何が起こったの?
*世界で起きたミツバチの大量死
*2018年EU 3種類のネオニコチノイド農薬を屋外で全面使用禁止
*2022年EU市民発議「ミツバチと農民を救え」成立
*EUで進む〝脱ネオニコ〟
*もしミツバチが消えたら?
*日本でも続くミツバチの被害
*何がミツバチを苦しめているのか?
*美羽鉢が環境のおかしさを警告!
2 ネオニコチノイド農薬って何?
*〝ネオニコチノイド農薬〟って何?
*ネオニコチノイドの「浸透性」
*洗っても落ちないネオニコチノイド
*有機リンとネオニコチノイド
*日本は世界でも有数の農薬大国
*EUに逆行、日本は残留基準大幅緩和
*なぜ日本人が6倍も高い?
*高い残ルウ基準は農作物輸出の妨げ
*日本のイチゴが出来るまで
3 こわれる生態系 消えるトンボや鳥
*生態系の崩壊を加速
*水田で使われるネオニコチノイド
*水田や森林への空中散布
*鳥を守るためにネオニコチノイド削減
*ネオニコチノイドで減少する生物
*レイチェル・カーソンの『沈黙の春』が現実に
*無駄だったカメムシ防除のネオニコ散布
*嘘で固めた半世紀
*国定公園で生き物激減
*国際自然保護連合(IUCN)
4 神経を狂わせるネオニコチノイド
*神経を狂わせるネオニコチノイド
*生活の中にあるネオニコチノイド
*家の中もネオニコチノイドだらけ
*ネオニコチノイドは人に安全?
*農薬の子どもへの影響
*米国賞に科学会勧告 子どもの農薬曝露低減が必要
*応酬食品安全機関(EFSA)が警告
*農薬に健康被害があるの?
*子どもの尿野中にもネオニコチノイド農薬
*どうして増えるの?ALS、重傷筋無力症などの神経難病
*増え続ける子どもの発達障害
*父親のタバコの影響は子孫に?
*オーガニックな食事で、子どもの発達障害の症状も改善!
*有機農産物に切り替えたら、尿中ネオニコ低減下
5 新しい取り組み 海外と日本の対応
*遅い日本の対応
*2021年 農水省「みどりの食料システム戦略」発表
*農薬ムラが安全神話を流布
*国民を欺く農薬の安全性評価
*脱ネオニコの動き
*広がるミツバチにやさしい農業(米国・カナダ・オーストラリア)
*諸外国の規制
あとがき