アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
観光コ-スでない台湾
歩いて見る歴史と風土
半世紀にわたり日本の統治下にあった台湾。その歴史の現場を、台湾に移り住んだ気鋭のルポライターが紹介。
著者 | 片倉 佳史 著 |
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ジャンル | 社会 > 紀行 |
シリーズ | 観光コースでないシリーズ |
出版年月日 | 2005/07/01 |
ISBN | 9784874983430 |
判型・ページ数 | B6・282ページ |
定価 | 本体1,800円+税 |
在庫 | 品切れ・重版未定 |
激しく揺れながら、めざましい発展を遂げる台湾!
その台湾はどんな歴史を持ち、どんな人々で構成されているのか。
「原住民族」を自称する人々の現状はどうなのか……?
半世紀にわたり日本の統治下にあった台湾。その歴史の現場を、台湾に移り住んだ気鋭のルポライターが、撮り下ろし126点の写真とともに紹介。台湾の歴史と文化が理解できる一冊!
Ⅰ 台湾とは何か──台湾を理解するための基礎知識
「台湾」という言葉が示す地域
台湾の「首都」はどこか
際立った個性を誇る台湾の地勢
世界でも有数の多雨地帯
都市に密集する人口
台湾に住む人々と「族群」
複雑を極める特殊な言語事情
独自の発達をみた台湾の宗教
「台湾」とは何か、そして「中国」とは何か
台湾住民の「中国」、「台湾」という語の使い分け
Ⅱ 台 北
活気が満ちあふれる台湾の表玄関
ケタガラン族が暮らしていた盆地
台湾の首位都市へ
日本統治時代の台北
東南に伸びていった町並み
総統府──台湾に君臨した統治の中枢
残された総督府庁舎
凱達格蘭大道──失われた平埔族と新しい「台湾人」
多くの「台湾人」は混血を経ている
中正紀念堂──蒋介石の記念堂と台湾社会の現実
「中国人」であり続ける外省人
中山堂──日本統治時代終焉の地
二二八紀念館──台湾の戦後史を知る展示空間
台湾における「終戦」
二二八事件──発端とその後
特務機関が社会を支配した時代
円山大飯店──台湾を鎮護した神社の跡地
芝山公園──「教育の聖地」を訪ねる
終戦後の芝山巌と現在
北投温泉──台湾の箱根と呼ばれた温泉郷
Ⅲ 台湾北部
淡水──夕陽の美しい港町
持ち主が転々と代わった英国領事館
今もなお人々に敬愛される宣教師
烏来──温泉郷として栄える山間の村
高砂義勇隊の慰霊碑
基隆──「雨港」と呼ばれた台湾の玄関
港都・基隆の歴史
観光コースでない基隆を歩く
宜蘭──宜蘭と蘭陽平原の歴史
宜蘭公園に残る石碑
「西郷堤防」──治水工事の記念碑
蘇澳──台湾有数の良港を抱く町
沖縄と密接な関係を持った町
南澳──日本語が生きる村を訪ねる
桃園──今も残る日本時代の神社の遺跡
中華民国の忠烈祠へと変わった桃園神社
桃園神社はなぜ残されたのか
新竹──活気みなぎる産業都市
観光コースでない新竹を歩く
Ⅳ 台湾中部
台中──台湾第三の都会を歩く
大正の名建築と絶讃された台中駅
都市公園の白眉とされた台中公園
彰化──中部の穀倉地帯に開けた町
三歩進めば寺、五歩進めば廟
日月潭──景勝地に隠された電力開発の歴史
東洋最大規模の水力発電所
サオ族の人々
拉魯島──歴史に翻弄されてきたサオ族の聖地
霧社──霧社事件の舞台を訪ねる
霧社事件の背景とその後
Ⅴ 台湾南部
嘉義──南部の玄関口
北回帰線が通る町・嘉義の歴史
観光コースでない嘉義を歩く
阿里山──世界有数の美林
阿里山開発と森林鉄道
観光コースでない阿里山を歩く
台南──四〇〇年の歴史を背負う古都
台南の「銀座通り」を歩く
開山神社──英雄・鄭成功を祀った神社
高雄──漁村から発展した一大産業都市
台湾南部の中枢・高雄の歴史
高雄市立歴史博物館と愛河
寿山公園──昭和天皇も訪れた景勝地
屏東──南国の地方情緒が味わえる町
観光コースでない屏東を歩く
牡丹社事件──近代日本最初の海外出兵
台湾最南部の史蹟を歩く
Ⅵ 台湾東部
花蓮──人口の四割を日本人が占めた新興都市
太魯閣(タロコ)峡谷──時代に翻弄された部族と台湾最大の景勝地
タロコ族──日本統治に激しく抵抗した人々
日本から渡っていった開拓移民の村
「吉野村」を訪ねる
戦後の移民村と客家人
台東──先住民が多く住む町
緑島──「監獄と人権」の島
蘭嶼──太平洋に浮かぶ海洋民族の島
自然と融合した暮らしを送る人々
Ⅶ 澎湖・金門・馬祖
澎湖島──台湾海峡に浮かぶ島
各勢力に翻弄され続けた歴史
馬公──台湾最古の廟がある町
金門島──観光地となった「戦場の島」
独特の風土と祠の多い島
観光のメインは「要塞見学」
馬祖島──海霧のたちこめる秘島
観光業に期待する閉ざされた島
強烈な個性を誇る馬祖の建築
■台湾の主要な地名の呼び方
■参考文献
あとがき