アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
これだけは知っておきたい日露戦争の真実
日本陸海軍の〈成功〉と〈失敗〉
日露戦争の最大の“勝因”は何だったのか?
最新の知見を活用して司馬遼太郎の『坂の上の雲』では描かれなかった、もうひとつの日露戦争の見方を読者に提供します!
〈失敗〉の種がまきつくされた日露戦争
小説とテレビ
日露戦争の実相から見えてくるもの──本書のねらい
Ⅰ 近代日本の国家戦略──日露戦争への道
1 〈ロシア脅威論〉に基づく軍備拡張
2 ロシアの〈脅威〉に備える北進論(朝鮮半島先取論)
3 日露の膨張戦略──利益線=勢力範囲の拡大をめぐる衝突
Ⅱ 日露戦争の世界史的意味
1 日英同盟の役割──日露戦争遂行の大前提
外国からの借金で戦費を調達
海底ケーブル網の完成と情報の提供
兵器や銃砲弾の調達
2 日露戦争が世界政治に与えた影響
3 日露戦争がアジアに与えた影響
4 日露戦争と〈韓国併合〉〈大陸経営〉
Ⅲ 日本陸軍の戦略──〈成功〉と〈失敗〉
1 日本陸軍の基本戦略構想
北方戦線での先手必勝の決戦戦略
日本陸軍の基本戦略が成功するための条件
2 日本陸軍の戦略の〈成功〉(主に戦争前半)
初期既定作戦の順調な遂行
部隊間の相互連携・情報伝達
3 日本陸軍の戦略の〈失敗〉(主に戦争後半)
〈失敗〉への伏線
旅順での〈失敗〉の現実
遼陽以降の陸戦における〈失敗〉
Ⅳ 日本海軍の戦略──〈成功〉と〈失敗〉
1 日本海軍の基本戦略構想
旅順艦隊早期撃滅作戦
日本海軍の基本戦略が成功するための条件
2 日本海軍の戦略の〈失敗〉(戦争前半)
旅順艦隊の早期撃滅・旅順港閉塞戦の〈失敗〉
旅順近海での連合艦隊の苦戦
ウラジオストク艦隊のゲリラ戦
3 日本海軍の戦略の〈成功〉(戦争後半)
転換点としての蔚山沖海戦
日本海海戦の真実
おわりに──『坂の上の雲』の歴史認識の危うさ
歴史上の人物になりきる司馬遼太郎の技法
映像化にともなう危険性
明治と昭和の連続性を軽視する司馬史観
作られた歴史と歴史の真実
日露戦争略年表