アジア新風土記(89)マラッカ - 2024.11.15
基地の島から平和のバラを
反戦地主・島袋善祐が歩いた道
幼年期に沖縄戦を体験、父を失い、農民として土に生きつつ、強権にひるまず機知と勇気で独特の抵抗をつらぬいてきた反戦地主が、平和をもとめてやまぬ“沖縄の心”伝える!
1 沖縄戦と父の記憶
・農地をつぶす飛行場づくりに協力はできない!
・軍の作業から脱出してきた機知と度胸
・防空壕掘りと疎開を拒否した父の一撤
・米軍に捕まり、逃げ帰った父
・あわや「集団自決」…
・米兵にむりやり血を抜かれた父
・やっと自宅に戻る
◆沖縄人(ウチナーンチュ)それぞれの「終戦」
◆生と死の明暗
2 アメリカーヘの抵抗共同体
・手当たり次第に女性を襲った米兵たち
・木に登って米兵を監視、母を守る
・大人も子どもも「戦果」挙げに励んだ
・「戦果」のバレーボールで表彰された話
・生きるための「戦果」挙げ
◆沖縄のしたたかさ
3 農林高校で学んだこと
◆初期占領下の沖縄
・「伊佐浜を見に行け」と教えた先生
・米軍のために測量は教えていない!
・母に叱られてやめたブラジル行き
・研究発表で米国民主主義を批判して落選
◆島ぐるみ闘争があった
・瀬長亀次郎の演説会
◆子どもの目に映った「瀬長商店」
4 ハワイでの農業研修
・米民政府の試験と思想調査
・ついにホンネを吐き出したラジオ・インタビュー
・ハワイで花を見てまわる
・沖縄の宝は、三線とユタと亀次郎!
・帰国の日は、宮森小学校に米軍戦闘機が墜落した翌日
◆『今日の琉球』と『守礼の光』
5 基地の島で農業に生きる
・軍用地の契約はできない!
・嫌がらせに屈しない善祐さんを見守っていた奥さん
・サトウキビ栽培の復興とその指導
・台湾から持ち帰ったパパイヤの種
・米国製でなく英国製のトラクターを買った理由
・トラクターで沖縄島中を耕してまわった十年間
・役立ったハワイでの経験
6 復帰闘争のころ
・「B-52撤去」と書いて出荷したパパイヤ
・トラクターの鋤に書いた「毒ガス撤去」
・溜飲を下げた「コザ暴動」
◆復帰闘争があった
・復帰運動に参加した青年の日々
・来沖した佐藤首相をデモで“歓迎”
・「核抜き本土並み」復帰の欺瞞
・私に「反戦」を教えてくれたのは防衛施設庁
7 空白の四日間
◆復帰と、政府の軍用地対策
・“法律のブルドーザー”による土地取り上げ
・休まず、息長く、ゆったりと闘う
・防衛施設局員との奇妙なやりとり
・ついに基地内立ち入りを決意
・トラクターで、家族とアヒルとともに
・トラクターで芝生を掘り返し、ニンニクを植える
・お年寄りたちのしたたかな闘い
・生き返った「法律」
8 公開審理での陳述
◆沖縄で息を吹き返した米軍用地特措法
・七十数回もやってきた防衛施設局員
・ふんどしの幅に切られた私の土地
・米軍基地は沖縄に何をもたらしたか
・土地を取り上げて飲む酒は、苦汁に変わる
9 巨大横断幕で皇太子を迎える
◆開発ブームと海邦国体
・一文字三×二メートルの横断幕
・守り抜いた横断幕
・若い警察官に物の道理を教える
10 戦争のために二度と土地は使わせない!
・反戦地主を見る周囲の目が変わった!
・何かが動き出しそうな予感がする
◆防衛庁の高笑い
11 沖縄から平和のバラを送りたい
◆沖縄史に刻まれた10・21県民大会
◆大田知事、公告・縦覧代行「応諾」の頃
・卒業式に子どもたちへ贈るバラ
・バラを積んだ飛行機は軽やかに飛ぶ
あとがき